大場家庭的保育室【家庭的保育事業】
手作り感あふれる温かみのある保育室
小平第五中学校の裏手にある住宅街の一軒家。
はじめて来たはずなのに、なぜか懐かしさを感じるというのが第一印象。
こんにちは!と優しく明るい声で出迎えてくれたのは、大場家庭的保育室の大場先生。
その横には子どもたちが勢ぞろい。
取材に伺ったのは11月末。
玄関にはクリスマスツリーなどの季節の装飾や、ここに通う子どもたちの紹介写真が飾られています。
ちょっと入っただけで、温かな安心感のある雰囲気が伝わってきました。
大場先生は小平市では初めての『2代目』。
実母も藤田ママとして、保育ママの仕事をしていました。
その場所を2006年より大場先生が引継ぎ、
親子2代でこの場所で働くママをサポートしてくれています。
どこかなつかしい雰囲気は、この親子の絆からうまれているのかもしれませんね。
大場先生は、元々は全く違う業種で会社員をしていた経験を持つため、
働くママたちの気持ちがわかるのも強みです。
小平市では前例のないタイミングで、2018年に認定家庭福祉員から
家庭的保育事業への移行を決意したのには、
国のバックアップがしっかりしているところに魅力を感じたからとのこと。
例えば、万が一保育者が保育にあたれない状況になった時には、近隣の連携保育園での
「代替保育制度」が適用されます。
保育者の都合で保育が行えないという心配がないのは安心ですね。
体調に合わせたきめ細やかな保育
大場家庭的保育室は、少人数だからこそできるきめ細やかな保育を大切にされています。
その日の体調などに合わせて遊びを工夫したり、給食も臨機応変に対応しているとのこと。
基本は毎日の外遊び。たくさん身体を動かして、保育室に戻ってきたら手作りの給食が待っています。
しっかり食べてお昼寝をして、身体を強くたくましく。
大きな園と比べると感染のリスクも低いため、ほとんど風邪をひかず
毎日元気に登園する子どもが多いそう。
屋根付きのお庭があるので、お迎えまでのちょっとした時間も外で遊べます。
取材にお伺いした時は、4人の子どもたちがちょうどおままごとでお誕生日会を開いていました。
テーブルにはおもちゃのケーキ、おすしやハンバーガーなどが並び
なかよくろうそくを吹き消す姿がとてもかわいらしかったです。
そうかと思えば収納下のスペースを改装した「ひみつきち」にみんなで入って
カーテンからひょっこり顔を出す姿。
この「ひみつきち」に大人が入ろうとすると、入ってこないで!と言われることも。
みんなが仲良しで、ほんとうにきょうだいのように一緒に遊んでいました。
人が好きな子どもが多いようで、はじめて会った私たち編集部員にもにこにこ。
同行した息子(8か月)にも「赤ちゃんいるね」と興味を示してくれました。
立地の関係もあり、卒園児の保護者中には幼児教育関係にお勤めのママが何人もいたそう。
普段子どもと接しているプロがわが子の預け先として選ぶというのは、
それだけ安心感があるからですよね。
保育室には、藤田ママの頃から使っているおもちゃもたくさんあります。
少人数でも行事はいっぱい
特に思い入れのある行事などはありますか?と質問すると、
季節ごとにコラージュした写真を見せてくれました。
手作りの万国旗を用意した、近隣の児童館での運動会や、
じゃがいも掘りなど季節の行事にも力を入れています。
耐震シェルターにリフォーム
阪神・淡路大震災や東日本大震災の怖さはいまだに頭から消えることはないと思います。
大場家庭的保育室でも、帰宅困難によりお迎えできなくなってしまった保護者もいたそうです。
決してあってほしくないと思いますが、いつ起きるかは誰にも予測できません。
保育時間中少しでも安心できるよう、2011年に保育室全体(10帖)をまるごと鉄骨による
シェルターにリフォーム。
壁と天井の内側に鉄骨が埋まっているため、見た目にはほとんどわかりませんが
保育室10帖の壁と天井の内側はこのように鉄骨が埋まっています。
(これは工事中に撮影した実際の保育室の様子です)
最後に、保活ママや働くママたちへのメッセージをいただきました。
「働くママはとにかく忙しいですよね。
もちろん仕事もですが、子どもとの関わり方など、いろいろな悩みや不安が多いと思います。
そういった保護者の気持ちも一緒に預かって、あたたかく包み込めるような関係を心掛けています。
子育てだけではなく、お互いをつなぎ合わせるいろいろな意味での接着剤のような存在でありたい。
いろいろ抱え込まず、相談していただきながら一緒に育てていければと思います」
保育時間内であればいつでもお電話いただいて大丈夫ですとのことでしたので、
気になる方はぜひお電話の上、足を運ばれてみることをおすすめします。
詳細情報
名称 | 大場家庭的保育室 |
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地図 | |
住所 | 〒187-0032 東京都小平市小川町1-801-53 |
電話番号 | 042-343-5562 |
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