【休業】体にやさしい南インド料理~学園坂タウンキッチン木曜日「&Spice」
※2021年6月より休業中です。今後の営業については、文末の詳細情報のリンクからご確認ください。
一橋学園北口の学園坂商店街、駅から徒歩5分ほどのところにある「学園坂タウンキッチン」。
ここでは日替わりシェフが、パンやお菓子、カレーなどを販売しています。
木曜日は、「&Spice(アンドスパイス)」のカレーの日。ランチタイムを前に、スパイスの香りがあたりに漂います。
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授乳中でも安心して食べられる、やさしいカレー
「&Spice」のカレーは、野菜たっぷり。激辛とは程遠い、とてもやさしい味です。
営業日は朝8時半から仕込みを始めるという、店主の田口美緒さん。
要となるのは、カレーのベースとなるマサラ作り。スパイスの香りをじっくり油に移してから、玉ねぎ、トマトをしっかり炒めていきます。
11時半のオープン前には、定番のチキンカレー、旬の魚を使ったココナッツカレー、月替わりのベジカレーの3種が完成します。
取材した日は、ほかにラムカレーも。
2種類のカレーを選べるダブルカレープレート(900円・写真左)、または3種類を選べるトリプルカレープレート(950円・写真右)を注文した場合のみ注文できる、スペシャルメニューです。
アチャール(インド風の漬物)やポリヤル(野菜のココナッツ炒め)など、季節の野菜を使った箸休めも添えられ、インスタ映えする彩り!
「添加物や化学調味料は一切使っていません。取り分けて食べている小さなお子さんもいます」
と目を細める田口さん。
まだ授乳中の赤ちゃんを連れてランチに来るママから、「市販のルウで作ったカレーは母乳にひびくけれど、ここのカレーなら大丈夫」と喜ばれたこともあるそうです。
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ベースはアーユルヴェーダ。「体に悪いものは提供したくない!」
「冬は体を温める根菜、春は冬の間にたまった毒素の排出を促してくれるような山菜など苦み・渋みのある食材を取り入れようと思っています」
そう話す田口さん、元々は会社員として営業の仕事をしていました。
料理好きで、なんとなく将来はカフェをやりたいと思っていた頃、菜食主義のインド料理店で食べたダルカレーの、「毎日食べたい!」と思えるほどのおいしさに衝撃を受けたといいます。
「自分でお店をやるときも、食べて体に悪いものは出したくない」と思い、仕事が休みの週末にアーユルヴェーダの学校に半年通いました。
アーユルヴェーダというと、日本ではオイルケアのイメージがありますが、インドでは5000年以上もの歴史がある伝統医療。
人それぞれの体質にあった食事や、ライフスタイルを送ることが健康につながるという考え方で体調を調えます。
食事面では、体質に合うことはもちろん、食べたものをきちんと消化できることが大前提。
そこで大きな役割を果たすのが、スパイス。
「スパイスにも、体を温めてくれるもの、逆に体の熱を取ってくれるもの、消化を促すものなど、それぞれに役割があり、インドでは漢方のように利用されています」
このアーユルヴェーダの考え方から外れないものを提供している「&Spice」のメニューは、
豆や野菜をふんだんに使い、消化を促進するスパイスもいろいろ取り入れています。プラス100円でバスマティライス(インドの細長い、パラパラの香り高いごはん)を選べるようにしているのも、“消化に軽い”食材だから。
「食べた後に、胃が重くなって眠くなる…ということがなく、軽やかに動ける料理を心がけています」
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学んできたことを教える場も作りたい
田口さんは会社を辞めた後、南インドを1カ月ほど旅しました。その目的は料理修行(このときの様子は、「学園坂タウンキッチン」にあるアルバムで閲覧できます)。
まずは本場のアーユルヴェーダをみずからも体験するため、専門の施設に2週間宿泊して施術を受けました。その間も、そこのシェフに料理を教えてもらっていたそう。
その後は10日ほど、現地でホームステイ。ステイ先のジャスミンさんに習った、ココナッツミルクたっぷりのチキンカレーをベースにしたレシピは、今も出すことがあるのだとか。
帰国後は、マクロビ料理の専門店や南インド料理店で調理の経験を積み、野菜の調理方法、南インドのスパイス使いを学んできました。
自分のお店を持つ前に、まずは1人で腕を試してみたい…そう思って探したこのスペースで「&Spice」を始めて1年半。シェアキッチン仲間の支えもあり、ようやく軌道にのってきたといいます。
最近では、料理教室を開催することも増えたとか。
「今年は、タウンキッチンで料理教室をやっていきたいな」と語る田口さんに、お家でカレーをおいしく作るコツをうかがってみると——
「スライスした玉ねぎをしっかり炒めること。火加減は強くてもOK。こがさないように途中で水を加えながら、10分くらい炒めます」
後日、家でカレーを作るときにこの方法を試してみました。
いつもと同じ材料、同じ作り方なのに、甘みが出ていつもよりおいしかった!
でもやっぱり、木曜日になると「&Spice」のカレーが食べたくなるのです。
詳細情報
名称 | &Spice(アンドスパイス) ホームページ メール |
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地図 | |
住所 | 東京都小平市学園東町1-16-1「学園坂タウンキッチン」内 |
営業(開業)時間 | 毎週木曜日 11:30~18:00(完売のため早めに閉店する場合があります) |
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