
いぐち家庭的保育室【家庭的保育事業】
感じたり思ったことをのびのびと
いぐち家庭的保育室は、花小金井駅北口にほど近い住宅街にあります。
ご自宅のドアを開け、出迎えてくださった井口先生は、
白いTシャツにジーンズ姿で、さわやかな笑顔が印象的な方です。
保育室に入ると、カントリー調のお部屋の中で、保育補助の羽鳥先生と
子どもたちが、おもちゃで遊んでいました。
入所人数は、定員4人ですが、この日は、1人がお引越ししたばかりで3人の子どもたちが登園していました。
「こんにちは」と声をかけると、みんな、「こんにちは」とニコニコ元気よくあいさつしてくれました。
時間は、ちょうど午前のおやつタイム。
井口先生が、「おやつの時間ですよ」と子どもたちに声かけすると
子どもたちは、おもちゃの片付けをして、テーブルを囲みました。
そして、「すうじのうたが、いい」「きかんしゃのうたが、いい」
「ふうせん、るるる」「のりものクイズ」と、ひとりひとり、一所懸命、主張し始めました。
何が始まるのだろうと思ったら、
おやつの前に、いつも子どもたちが、リクエストした歌を歌ったり、クイズやゲーム、
絵本の読み聞かせ等をしているのだそう。
井口先生の手作りの教材を使って、とても楽しそうです。
地域とつながっている保育
おやつの後は、外遊びの時間。
保育室の近くには、小さな公園がいっぱいあって、
子どもたちの体調や気候に合わせて、遊ぶ公園を選ぶそうです。
この日、お出かけした公園は、他の保育園のお友だちが、先に遊んでいましたが、
その中に、3人の子どもたちもすーっと入っていき、仲良く一緒に遊び始めました。
井口先生と羽鳥先生も保育園の付き添いの先生たちとあいさつを交わして、子どもたちと一緒に遊びます。
あたたかい秋の日に、誰かが飛ばしたシャボン玉を追いかける子どもたち。
帽子の色は違っても、子どもは仲良く遊べるんだなと、ほのぼの——。
毎月、近隣の保育園や児童館のイベントにも参加していて、
そこで出会った地域の親子たちとも、すっかり仲良しの井口先生と子どもたち。
児童館でも、子育てのプロフェショナル井口先生は、みんなの頼れる存在です。
子育てママたちから、育児相談を受けることも。
公園や児童館などを通して、地域とつながっている保育を実感しました。

近くの保育園でのふれあい動物園

夏は、水遊びも…
季節の行事を通して食育を
お日様の下で、いっぱい遊んだ後は、お昼ご飯です。
お昼ご飯は、7大アレルゲン未使用の調理キットを取り寄せ、
自園で調理しているそう。食物アレルギーに配慮されていて、安心です。
また、季節のイベントの日には、お料理上手な羽鳥先生のスペシャルランチが登場。
『普段のご飯』と『特別な日のご飯』があることも
子どもたちの食育になります。
この他にも、みかん狩り、ブルーベリー摘み、芋ほり、ケーキ作り、お茶会など行事を通して、
食べ物を学ぶ機会が、たくさんあります。

ハロウィンのランチ

芋ほり
お腹がいっぱいになったら、お昼寝の時間が近づいてきます。
先生方が、お布団を用意していると、
子どもたちは、絵本を選び始めました。
お昼寝前の読み聞かせも大切な、生活のリズムのひとつ。
「今日は、これにする」
お気に入りの絵本を、先生に手渡します。
いぐち家庭的保育室の子どもは、どの子も自然体で何事も意欲的に取り組んでいます。
その様子から、日頃から井口先生が、子ども、ひとりひとりのやりたいことや思いを
大切にした保育をされていることがうかがえました。
家庭的保育は理想的
井口先生の保育者としてのキャリアは、幼稚園教諭からのスタートでした。
その後、保育士、小児療育病院の重症心身障害児通所施設の勤務など、
様々な保育形態で、経験を積まれていく中で、
少人数だからこそできる、ひとりひとりを大切にした保育を実現させたいと思うようになったそうです。
タイミングよく、市報で小平市が認定家庭福祉員の募集をしていることを知り、
これなら、理想とする保育ができると、手をあげられたそう。
こうして平成15年4月に、認定家庭福祉員(保育ママ)になられました。
0.1.2歳児という、人の成長で大切な時期に、ひとりひとりに向き合い、愛情豊かに接し、
いろいろなことを学ぶ機会を与えてあげたい——
子どもたちの可能性を広げたい——
そんな想いを込め、知育指導をとりいれた、きめ細やかな対応の出来る保育を15年間続けられ、
平成31年4月から家庭的保育事業に移行されました。
また、朝、泣き顔で別れたわが子を心配しながら働くママのために、
保育中の子どもの元気な様子を見せて安心させてあげたいと、
開園間もなくから、保育室のブログを開設しています。
ブログには、毎日、150枚以上の写真を載せているそう。
子どもだけでなく、預けるママたちにも、優しく寄り添っています。
そんな井口先生の保育に賛同された、卒園児のママたちの中に、
英語指導やリトミックの先生がいた事が幸いし、保育中のカリキュラムに
『えいごであそぼ』や『4か所の保育ママ合同のリトミック』が加わり、
保育の内容がさらにパワーアップしました。

えいごであそぼ

知育指導

春の遠足 HUG HUG
その他にも、たくさんの卒園児やその保護者との交流が続いているそう。
小学校に入学したランドセル姿を見せに来てくれる子や、運動会の様子を伝えてくれるママからの連絡が楽しみだと、
とても優しい笑顔で話してくださった井口先生。
保育のことに話が戻ると、
「昔からの良い取り組みは、もちろん続けていきますが、今は変化の時代です。
新しい時代を生きていく子どもたちにとって必要なものは、これからも、積極的に保育に取り入れていきたいと考えています」
さわやかだけど熱い信念の人——
これからも、いぐち家庭的保育室は、さらにすてきな保育室になっていくことでしょう。

井口先生(左)と羽鳥先生
詳細情報
名称 | いぐち家庭的保育室 |
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地図 | |
住所 | 〒1870002 東京都小平市花小金井3-7-2 |
営業(開業)時間 | 開所時間8:00~18:00 基本保育時間8:30~16:30 |
休業日 | 土曜・日曜・祝日・年末年始 |
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