大人も子どもも楽しめる場所☆おんぷのおうち
子どもの成長はあっという間。
ねんねの赤ちゃんからハイハイが始まり、いつの間にかつたい歩き、よちよち歩きが始まります。
そして、動きもだんだん激しくなってきます。
成長とともに、子どもの可能性を広げてあげたい、またお母さん自身も
自分と子どもの世界を広げたいという思いから、習いごとを考え始める方も多いのではないでしょうか。
また、子どもは歌やリズム遊びが大好き!
子どもが好きなことをもっと楽しませてあげたい、リズムや音への感性を高めてあげたい、と思う方もいらっしゃるかもしれません。
そんなときリトミック、という言葉を見聞きすることも多くなってきています。
最近よく聞く“リトミック”って?
リトミックとは、スイスの作曲家・音楽教育家、エミール・ジャック=ダルクローズ(1865年~1950年)によって創られた、
音楽を総合的にそして合理的に学ぶための音楽教育法(日本ジャック=ダルクローズ協会HPより)なのだそうですが、
子どもの発達にはなんとなく良さそうだけど、実際はどんな効果があるのかな?なんか難しそう…!?具体的にはどんなことをやるの?
などなど、同じ子どもの習い事でも、バレエやスイミングなどとちょっと違って、少しイメージがわきにくいですよね。
そこで、今回は小平市内のリトミック教室「おんぷのおうち」を取材させていただき、主催されている岩渕郁子さんにお話を伺いました。
ある日の1-2歳児の未就学児クラス。
「〇〇ちゃーん!」 名前を呼ばれた子は、前に出てきて、先生が持っているタンバリンをパン!と 叩いて鳴らすところから始まります。
みんなで輪になっての始まりのうたや手遊びを楽しんだ後は、先生のピアノや歌に合わせてママと手をつないで教室の中を歩いたり、
カラフルなシフォンの布を使って「いち、に、さん、それー!」と上に投げてリズム遊び♪
布を両手で持って、ドレミの音階に合わせて上に下に動かしてみたりもします。
温かみのあるものも多く使いながら、音やリズムを楽しみます。子どもたちはその間楽しそうにリズムに合わせて手や楽器を鳴らしたり、はしゃいで歩き回ったり、じっとお母さんの膝でピアノの音や歌声を聴いていたりと、実に様々な反応を示します。
そんな一人ひとりに、優しく声をかけながら、レッスンは進んでいきます。
先生がピアノを弾いている間、子どもたちと一緒に歩いたり、 一緒に歌を歌ってくれたりと、もう一人のスタッフの先生が クラスを盛り上げてくれます☆
リトミック自体とは異なるものの、レッスンの流れを作る意味もあり、それぞれの季節にちなんだ絵本を読んでもらったり、
紙やクレヨンを使って親子で季節のイベントに関連するものを作ったりする時間も。
最後は手遊びとさよならのご挨拶をして、レッスン終了です(^^♪
このように、リズム運動を取り入れながら体を動かしたり、心で感じたものを表現していきます。
音楽教育で学ぶ様々なことを、体を動かす経験を通して感じ取っていくことが「リトミック」という教育法
(おんぷのおうちパンフレット【リトミックってなあに?】より)なのだそうです。
リトミックの奥深さと向き合う日々を越えて
14年前、楽器店で講師をされていた岩渕さんは、音大時代の仲間とともにリトミック教室「おんぷのおうち」を立ち上げました。
もともと音大附属の小学校時代からリトミックが大好きだったという岩渕さん。
大学時代はリトミックを専攻したそうですが、そこでその奥深さを思い知ったといいます。
学んだことを、そのままではなく小さい子どもたちにも理解しやすい形にするためにはどうしたらいいのか、
教え方について悩む日々が続いたそうです。
正解があるわけではなく、前に進みながらも常にこのままでいいのか悩み続けていたといいますが、
20代の終わりに、友人とともに本場スイス・ジュネーヴでの講習会に参加し、その道の権威の方々とのセッションや
本場のリトミックを経験する機会を得ます。
そこで「使う和音など、もっと単純でいいのよ」といわれ、今まで自分が難しい言葉で、持っている技術を駆使して、
など考えすぎていたことに気づいたのだとか。
そして、これまで悩み続けてきた、教えることの辛さから脱し、自分も楽しみながら教えられるようになってきたのだそうです。
やがて自分も親となり、子どもを育ててみてわかったこともたくさんあるといいます。
リトミックは、いわば種を植える作業、土台作り。
すぐには目に見えないけれど、情緒的、感覚的な才能を養い、経験してきた人は表現する力が全然違うのだそうです。
「ダルクローズは、筋肉の感覚を『第6番目の感覚』としてとりあげています。
何度も繰り返し経験すること…知っている、ではなく、やったことがある!がリトミックをする醍醐味だと思います」。
リトミックを学び、教室を長年やってきたなかで、ここ数年ようやく自信をもってそう言えるようになった、と岩渕さんは語ります。
基本に忠実に、小平という地で親しまれる教室を目指して☆
様々な経験と試行錯誤を重ねて、 現在は創始者ダルクローズの理念に従って、基本には忠実でありつつ
(参加費以上の価値を感じてもらえるよう技術を提供し“リトミック風”にはしないようにと意識しているそう!)、
うまくいかなかったら次回はこうしてみよう、などと柔軟に対応すること、また地域色(小平という場所で求められているもの)を
取り入れていくことに気をつけているとのこと。
流行においても敏感でありたいと、 子どもの間で流行っているアニメや歌は常にチェックされているそうです。
最近のクラスでは、昨年ドラマの恋ダンスが話題となり 大ブレイクした、星野源の「恋」に合わせてレッスンする場面も(笑)!
現在はリトミック教室の生徒が未就学児から幼稚園・保育園児まで総勢約80名、さらにその上の学年のピアノ教室の生徒も現在35名と、
まさに大所帯となっています(取材時)。
生徒の管理やネタ探しは大変と話しつつも、家で先生の真似をしていると言われたりすると嬉しい!と話す岩渕さん。
レッスン中も、必ず子ども一人ひとりと一回は目を合わせるようにしたり、意識的に名前を呼ぶなど、親しみやすさにも気を配っていらっしゃいます。
これまでなんとなく音やリズムに親しめて楽しそうと思い通っていましたが、今回お話を伺って、
リトミックというものの奥深さとその可能性に、改めてとても興味を持ちました。
そして、長い間誠実に、真摯にリトミックに向き合ってこられた岩渕さんの姿勢に、とても共感し、感銘を受けました。
ママたちの憩いの場として、様々な講座も企画☆
岩渕さんは、生徒さんのお母さんたちにも、子育ては大変なこともあるけれどここに来たらホッとしてもらえる場にしたい、
もっと一緒に楽しんでもらいたいと、リトミック教室、ピアノ教室にとどまらず、憩いの場としても場所を活用されており、
「おんぷのおうちfor mama」として、YOGAクラスやスクラップブッキングなど、親子で楽しめる講座も多数企画されています。
子どもも大人も楽しめるとっても素敵な場所、「おんぷのおうち」のリトミック教室は、
0歳児から5歳児クラスまで、幼児期の発達に合わせた内容で、感じる心、想像力、創造力をはぐくんでくれます。
ネイティブの先生とリズムで英語を楽しむクラスもあり☆