
「食べることは生きること」 作り手の心が食の質を変える WAKKATELIE~ワッカトリエ
子ども連れOKのパン教室
「ホームベーカリーなしで、自分でパンを作ってみたいなあ」と
市内でお教室を探した時に出会ったのが、ワッカトリエのパン教室でした。
先生の松田さんのご自宅で、しかも子連れOKというのもありがたい。
さっそく申し込みました。
レッスンは、 キッチン&ダイニングスペースでパン作りをし、
子どもはその続きのリビングスペースで遊びます。
目の届く範囲なので安心。
松田さん自身、お子さんをおんぶしていくつものパン教室などに通われた経験から、
「食で子どもに愛情を伝えたいお母さんを応援したい」との思いを強くされ、
一定のルールを設けながら、未就園児のお子さんを連れても楽しめる教室を始めたそうです。
先生があらかじめ用意した生地を成形し、発酵・焼成、
その間に粉などを計量し、こね、持ち帰りの復習用生地を一人ひとり作ります。
家で材料を揃えて、計量して…となると、ハードルが高いのですが、
復習用生地があると、家族にも焼き立てを食べてもらえて充実感があります。
4~5人でレッスンするので、片付けは一緒にします。
レッスン中に焼いたパンは、その場で試食。
旬の素材を使ったサラダやマリネ、ディップなどのサイドディッシュを
用意してくださるので、素敵に盛り付けて、温かいうちにいただきます!
「ん~おいしい!」
低温発酵のベーグルは、かりっと歯ごたえがありつつも、中がふんわり。
出来立てならではのおいしさを味わいます。
食事の間に先生に質問をしたり、ほかの生徒さんとアレンジ方法のアイデアを
話しながら楽しみました。
娘は焼き立てのパンを一緒に食べましたが、持参したおにぎりを食べる子もいました。
レッスンによく通われているという方は
「調味料やアレンジ方法など、毎回何か新しい情報をもらえるのがうれしい」
とおっしゃっていて、ご自宅レッスンならではの距離感がいいですね。
粘土遊びが大好きな娘に達成感を!
「こども調理室」
娘は幼稚園に入ると、来る日も来る日も粘土をこねていた時期があり、
長く伸ばしてはうどんに、ちぎって丸めてはお団子…と、食べものばかり!
どうせならこねたものが食べられたら楽しいかも!と
子ども向けパン教室「子ども調理室」に参加してみることに。
子どものレッスンも大人と同じ、
成形~発酵~焼成の間に持ち帰り用の自分の生地をこねこね。
ちゃんとできるか不安もありましたが、
本人はエプロンに三角巾をつけて、本気モード。
松田さんに名前を「さん」づけで呼ばれるのも、
お姉さんみたいでうれしかったようです。
自分でこねたパンをあたたかいうちにパクリ。
お友達とも打ち解け、おしゃべりしながら完食。
持ち帰った生地を自宅で焼いたものは、祖父母と一緒に食べました。
「形が上手にできたね」「お店で売ってるパンみたい。おいしいね。」と大好評。
「わたしが作ったのよ」と得意顔の娘。
手作りパンでコミュニケーションが広がります。
子どもは体温が高く、生地が手につきやすいので、
大人とは違う配合生地にしているとのこと。
また、酵母についてイラストを描いたり、
子どもたちへの伝え方を試行錯誤されているそうです。
大変な苦労ですね、と聞いてみると
「子どもに教えるということは、体力もいるし、気も使います。
けれどどんなに時代が変わっても『人は365日食事をする』ということは変わらないはず。
自炊を楽しめれば、暮らし中で小さな幸せを見いだせ、
人生が豊かになると思っています。」
そんなことを伝えたくて子ども調理室を続けてらっしゃるそうです。
その信念はレッスンのパンにも表れていて、キャラクターなどではなく、
野菜やドライフルーツ、ナッツを使ったしみじみとしたおいしさのパンです。
「色とりどりの野菜を選んで並べたり、食べる家族を思って作ることを大切にしたい」とのこと。
「子どもたちの真剣な表情がかわいくて」とほほ笑む松田さん。男の子2人を育てるお母さんの顔でした。
「ワッカトリエ」について
このワッカトリエを主宰してらっしゃるのは松田さん。
自宅の一部を改装して工房を作るなど、
華奢で笑顔のやさしい外見からは想像できない、行動力のある方です。
名前の由来をお聞きしたところ、
—————–「食べることを通じて人と人とのつながり『輪っか』を作りたい」
そんな想いが出発点の小さなお店と教室とのことで、
「輪っか」+「アトリエ」で「ワッカトリエ」と名付けたそうです。
ご自宅でのレッスンは、
「パンと料理教室のまどい」という名前で3~4回にわたるコースのもの、
単発のワンデイクラスがあり、パンや手打ちパスタ、ぶつき米に
季節の野菜を組み合わせた料理などを習えます。
また、イベントやマーケットへの出店、ご自宅での「ノキサキ販売会」、
オンラインショップやエプロンなどの販売もされています。
「パンを焼く」だけではなく、その周りの暮らしの風景、空間を表現したい、
と多岐にわたり展開されています。
松田さんにとってパン作りとは?と伺ったら
「抜くところは抜いて大切なポイントだけ押さえる。
パン作りには生活を快適に過ごすヒントが隠れているような気がします。」とのお答え。
難しく考えすぎず、必要なことを見極めて、あとは肩の力を抜いて過ごす。
パンを作ることによって得られたものが大きかったんですね。
今でもアーユルヴェーダ、メディカルハーブなど勉強中で、パンや料理に活かしていきたいとのこと。
今後の活躍がとても楽しみです。
詳細情報
名称 | ワッカトリエ ホームページ |
---|---|
地図 | |
住所 | 東京都小平市鈴木町1丁目 詳しい住所はお申込みをいただいた方にお送りしています。 |
このサイトの記事は、研修を受けた子育て中の市民編集委員が、市民目線で取材をして作成しています。市民ならではの新鮮な情報をお届けしたいという趣旨のもと、基本的には編集委員の作成した記事に大きな変更を加えず掲載しています。記事内容については、編集委員の主観が入っている場合もあります。また、記事の情報は取材時点のものです。あらかじめご了承ください。